ME&YOU 2月号より

『健康寿命を延ばそう』
自立した生活で長生きするために

社会医療法人福島厚生会  
福島第一病院
複合施設ホリスティカかまた
理事長星野俊一


健康寿命とは?

 寿命とは一般には赤ちゃんが生まれたときから、何年間生きられるかという生存年数のことである。病気であっても、寝たきりであっても存命年数はカウントされる。一方健康寿命とは日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる生存年数のことである。2002年WHO保健レポートによると健康寿命は日本が世界一であった。

 

日本人の平均寿命と健康寿命

 昨年日本人の平均寿命は女性86.0歳、男性79.2歳で、過去最長を更新した。女性は23年連続世界一、男性は前年の2位から3位に下ったものの世界に冠たる長寿国である。この平均寿命の延びは日本人の三大死因であるがんや生活習慣病である心臓病、脳卒中の治療成績がよくなり、死亡率が低下したためと解されている。健康寿命についてみると2004年厚生労働省の発表によれば平均寿命よりかなり差がみられた。寝たきりや自立できなかった年数は女性では7.9年、男性では6.2年であった。平均寿命が最長寿国であったとしても、平均して7年間前後は寝たきりや自分の身の周りのことも出来ないで日々を過ごしていることになる。暦の上での寿命よりも健康寿命を重要視することの意味が理解出来る。

 

人生100年の時代到来

 平成18年の日本人人口は一億二千六百万を超えているが、うち90歳台は120万人、100歳を超えた人口は約2万9千人である。めでたく百歳を超えた人を百寿者と呼んでいるが、その内訳は男約4千人、女約2万4千人と圧倒的に女性優位である。百寿者は60年前は僅か100人ほどで、30年前あたりから急増し今日に至っている。人生100年は間近かの感じである。

 

百寿者のライフスタイル

 慶応大学の百寿者研究会によれば東京在住の百寿者の調査では全体の4%の人が認知症や視覚障害もなく元気に自立している。視覚障害はあるが自立している人も含めると18%もの人が元気な百寿者である。百寿者に共通している特徴的な性格は男性では「飄々とマイペースで生きていく人、凝り性で色々とコレクションしたりする人」、女性では「一家の中心として家族の世話を一生懸命する人」であるという。男女共通しているのは「依存心が少ない」「自分の人生を肯定的にとらえている」などが長生きの特長のようである。

 

どの血液型が長生きするか

 日本人の血液型はA型が約40%と多く、次いでO型30%、B型20%、AB型10%である。百寿者の血液型はA型34%、O型・B型が30%とやや多い結果であるが、今後百寿者が増えていくとこの結果は変る可能性は大と考えられるので、血液型で悲観することはない。

 

百寿者の身体環境

 ほとんどの百寿者は何らかの病気をもっているが、脳卒中、心臓病、がんにかかっていない人が60%にのぼっており、糖尿病はごく少数で6%にしかみられない。このことから百寿者では生活習慣病にかかっている人は極めて少ないと云える。逆にいえば生活習慣病に気をつけることが重要であり、つきつめれば動脈硬化予防対策が長寿につながっている結果である。また寝たきりになる最大の原因である骨折は女性百寿者では男性の2倍にものぼっている。骨粗鬆症の予防の為、骨密度の検査で自分の骨の状態を知り、その対策として適度の運動と食事の改善が重要である。

 

長生き人生の優先順位

 聖路加国際病院理事長で九十五歳で現役医師として活躍されておられる日野原先生は長生きポイントを講演会や出版物などで示されている。いくつかを抜粋すると

@まずはよく体を動かすこと
 健やかな心と体を保つために歩くことを心がけること。運動不足を解消するには歩くことから始じめ、背筋を伸ばし、早足、大股で歩くのが大事で、歩くことで足腰の筋肉が鍛えられ、心臓や肺の機能アップにつながる。同時に脳も刺激され、脳の老化防止や活性化の効用もある。

A腹六〜八分目
 日野原先生が気をつけているのは体重のコントロールです。長生きの秘訣は小食と粗食がポイントで、食べすぎは百害あって一利なしです。生活習慣病を防ぐには動物性脂肪と砂糖を減らすことが重要です。

B体温計・体重計・血圧計でセルフチェック
 体温計、体重計、血圧計は健康づくりの三種の神器です。自分の平熱を知っていますか。体重計は自分のベスト体重をキープするのに必要です。また血圧は病院で測ると緊張して上がってしまう人もいるから、家でリラックスした状態で測ったデータは大に役立ちます。医師は万能ではないので、適切な診断と処置は患者さん自身が自分の体の情報をいかに上手に伝えるかが鍵になります。

 

健康寿命の実現のために

 健康寿命の実現のために百寿者のライフスタイルを大いに参考にしましょう。「何を食べ、どんな運動するか」という情報を知り実行することも大切であるが、その効果には個人差があることを考えなければなりません。自分のからだの健康状況を実際に調べることがなにより大切です。そのためにはアンチエイジングドックで継続的に健康度をチェックすることをおすすめします。心身の健康なくして、健康寿命を延ばすことは望めません。