ME&YOU8月号より

メタボリックシンドローム

内臓脂肪蓄積が元凶となってさまざまな生活習慣病を発症


 

特定・特別医療法人福島厚生会 福島第一病院
理事長 星野 俊一


メタボリックシンドロームとは?
生活習慣病には「肥満」、「高血圧」、「糖尿病」、「高脂血症」などがあります。これらの疾患は別々に発症するというよりも「肥満、とくに内臓脂肪蓄積」が元兇となって発病します。内臓に脂肪がたまることに伴って、心筋梗塞、脳卒中、閉塞性動脈硬化症などがひき起こされた状態をメタボリックシンドロームと呼び、別名 内臓脂肪症候群とも呼ばれ、最近注目されるようになって来ました。

増えているの?
メタボリックシンドロームの有病者は40〜74歳の中高年の男性では25.7%、予備軍を含めると51.7%と多く、女性の中高年では19.6%にみられます。従って男性の2人に1人、女性の5人に1人は有病者と驚くべきほど頻度は高く、厚生労働省の調査によると全国では1300万人にのぼるとされています。

増加の背景は?
メタボリックシンドロームが急激に増加した背景には、不健康な生活習慣があるといわれています。車社会となって運動不足の傾向に加え、日常生活での運動習慣が根づいていないためです。また油が多い食事などの食事生活やタバコも原因となっています。

内臓脂肪はウエスト径(へそ周り)で測る
内臓脂肪の蓄積はウエスト径(へそ周り)で測り、男性85cm以上、女性90cm以上を基準値としています。ウエスト径の正しい測り方は腰の一番細いところで測るのではなく、「おへその高さ」で測るのが正しい測り方です。今年から健診でも必須項目となりました。

どうしてそんなに脂肪分は悪役なの?
脂肪細胞からは「アディポネクチン」という物質が常に分泌されています。この物質は全身を巡って高血圧、高血糖、高コレステロール、タバコなどによって傷つけられた血管を修復する働きをしています。「アディポネクチン」は内臓脂肪が増加すると減少してしまうので、痛んだ血管の修復ができなくなってしまう状態となってしまいます。

どうしたら改善できるの?
メタボリックシンドロームは生活習慣と密接に関係しているので、まず生活習慣を改善することが必須です。たとえば過食や動物性脂肪、砂糖を避け野菜を多く摂ることを心がけ、運動習慣を身につけるよう努めることです。お酒はほどほどにして、タバコは絶対にいけません。健康診断で血圧、肥満、血糖、コレステロールに軽、重を問わず異常があったら、二次健診を受けることをおすすめします。

内臓脂肪を減らすのがポイント
運動は内臓脂肪を減らす一番有効な方法です。毎日のライフスタイルに運動習慣を組み込むことです。簡単にできる運動としてはウォーキングでしょう。1日1万歩を歩けば300キロカロリーは消費します。1日歩数が1000歩増えれば糖尿病は10年で3%は減らせます。足に自信のない方は自転車こぎでも良いでしょう。  メタボリックシンドローム対策は、21世紀の国民病対策と位置づけられます。私共は総合施設「ホリスティカかまた」を来年オープンに向け、本格的に取り組む体制を準備中です

 

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