ME&YOU11月号 特集・健康より

更年期障害について(その2)

まず生活習慣病かどうかを見分け
症状に応じてさまざまな療法

特定・特別医療法人福島厚生会 福島第一病院 院長
浅野 桂太郎

更年期の診断
 閉経が近づき更年期に入ると、卵巣の働きが低下し卵巣から分泌されるエステローゲンが減少します。減少したエステローゲンの分泌を促すために脳下垂体から卵胞刺激ホルモンが増加します。更年期はこの二つのホルモンを測定することにより知ることが出来ます。
  また更年期の症状とその強さをチェックするためには、沢山ある更年期の症状の中からより多い症状をいくつか上げ(後括)、その強弱を点数化し表にした更年期指数や更年期障害度を用いることも行われます。この表で更年期を上手に過ごしているかどうか、また薬物療法やカウンセリングを受けた方が良いかなどの目安とすることが出来ます。

更年期の症状
 人間の種々のホルモンのバランスを司る所は脳の視床下部や脳下垂体です。視床下部の近くには自立神経の中枢があり、更年期に種々の強い刺激を受けますと自律神経も一緒に刺激され自律神経の失調状態が起きます。自律神経は自分の意志で調節できない神経系で、呼吸、循環、消化排泄、代謝、体温調節などを司り、更に内分泌や免疫にも深くかかわり環境の変化やストレスに対して体のバランスをとる役目があります。
  自律神経のバランスが乱れると心身両面の変調を来します。自律神経の症状は更年期の症状の80%以上を占めるとも言われます。主なものとして(勿論、更年期だけに起る症状ではありませんが)、「ほてり、のぼせ、多汗」なんのきっかけもなく突然あらわれ、フラッシングとも言われます。「手足、腰の冷え」更年期になり強く感じる人がいます。「動悸、息切れ、頻脈」特別なきっかけもなくドキドキしたりします。「めまい、耳鳴」自律神経性の場合、突然起きることが多く浮動性で回転性のこともあります。
  「頭痛、頭重感」。精神症状として「不眠、眠りが浅い」、「不安、ゆううつ」、「イライラ、興奮」、その他、「肩こり、腰痛」、「むくみ、静脈瘤」、「しびれ、蟻走感」。またエステローゲンが減少するために、「皮膚のかゆみ、かさつき」、「頻尿、失禁」、「性交痛」などの泌尿器、生殖器症状があります。

更年期障害の治療・対策
 更年期障害の治療・対策  更年期の症状は前回述べましたように、加齢と共に起って来る生活習慣病などと充分鑑別することが大切です。そして症状に応じて、内科や婦人科、神経内科、精神科等を受診しましょう。
  更年期障害の治療には、不足しているホルモンの補充療法、漢方療法、自律神経薬の投与、心理療法などがあります。更年期は誰でも通過する人生のターニングポイントですから、つらい症状は進んで治療を受け、女ざかりの楽しい人生を送りましょう。