ME&YOU10月号より

マンモグラフィについて

乳房のエックス線検査装置 乳がんの早期発見に役立ちます

特定・特別医療法人福島厚生会 福島第一病院 副院長・外科部長
阿久沢 和夫

マンモグラフィとは?
乳房のエックス線検査装置をマンモグラフィといいます。乳房はやわらかい組織でできているためエックス線撮影には専用の装置が必要です。乳がんの診断にとても大切な役割を果たしますので当院にも設置しました。

乳がんの増えている現状
日本においては1996年に乳がんにかかる女性の割合は胃がんを追い抜いて1位になりました。2003年には、約38000人が罹患しています。乳がんによる死亡者数は2003年には、9800人が亡くなっており、1955年の約6倍にも増加しています。

乳がんではどんな年齢が危ないの?
乳がんの発生は、20歳過ぎから認められ、30歳代ではさらに増え40歳代後半から50歳代前半にピークを迎えます。

乳がん検査はどうしたらよいの?
マンモグラフィを使った場合、多くの乳がんが早期に発見されていますので乳がんによる死亡を減らせると予想されています。厚生労働省では2年に1回の診察とマンモグラフィの併用による検診を推奨しています。できれば視触診と併せて最低2年に1度受けるようにしましょう。 福島市の市民検診では、平成17年度よりマンモグラフィ併用検診(同時併用方式)が始まりました。40歳以上の方が対象で1人につき2年に1回おこなわれるようになりました。

マンモグラフィの検査はどのようにするの?
両側の乳房を左右からはさんで斜め60度で内外斜位方向撮影を行います(一方向)。40歳以上50歳未満の方は左右からはさんで斜め60度とともに、上下からはさんで更に頭尾方向撮影をします(二方向)。 透明の圧迫板で乳房をはさみ乳房を圧迫しながら、薄く均等に広げて撮影します。こうすることによって、少ないレントゲンの量で乳房の中をより鮮明に見ることができます。はさむことにより少し痛みを伴うこともありますが、これは病気を見つけるためにとても大切なことなのです。

マンモグラフィは小さながんも発見できる
マンモグラフィでは、触っても判らないような早期の小さな乳がんは勿論、しこりを作らない乳がんの腫瘤陰影や非常に細かい石灰化の影を見つけることができます。 マンモグラフィの撮影は講習会を終了した放射線技師が行い、また読影は専門の資格を持った医師が行います。さらに福島市医師会に読影委員会があり、ダブルチェックを行い念入りに検診をしています。

マンモグラフィは害が無いの?
マンモグラフィ撮影の放射線量が人体へ及ぼす危険性は、ほとんどありません。1回の撮影で乳房が受ける放射線の量は、東京─ニューヨーク間の飛行機の中で受ける宇宙からの自然の放射線量の約半分といわれています。

まとめ
乳がん検診では主として症状のない女性に対して行われますが、なにか異状に気がついたとき(しこりがあったり、乳頭より分泌物があったりしたとき)は検診の時期でなくてもできるだけ早く診察・検査を受けてください。 普段から注意をはらっていれば、早期発見・早期治療が可能です。乳がんは決してこわい病気ではありません。当院では女性の放射線専門技師によるマンモグラフィの検査を行っておりますので、気軽においで下さい。