ME&YOU5月号より

サプリメント

有効性もあれば副作用の恐れも まず安全を第1に考えましょう

特定・特別医療法人福島厚生会 福島第一病院 
 薬剤科科長 佐藤 孝行


「サプリメント」って
最近健康志向の高まりから、気軽にサプリメント購入する人がいます。欧米ではカプセル剤や錠剤の形状をしたビタミン、ミネラル、アミノ酸、ハーブなどがいわゆるダイエタリー・サプリメントと認識されていますが、わが国におけるサプリメントの定義は必ずしも明確ではありません。一言でサプリメントといっても、人によりその意味するものが異なります。ビタミンやミネラルから癌の治療を目的とするものまでさまざまです。

栄養補助食品
市販品の多くは「健康食品」「栄養補助食品」として販売されています。原則として効能や効果を掲げることは認められていません。ただし、市販薬に準ずる治験を行った場合、厚生労働省の指導のもとに適応をうたうことができます(特定保健用食品)。その場合は、「血圧が気になる方へ」、「血糖値が高めの方へ」などとやや漠然とした表現になってます。

有効性と安全性
サプリメントを利用する場合であっても、医薬品を服用する場合と同様に有効性と安全性、あるいは危険性があること考慮しておかなければなりません。代替医療で使用される栄養補助食品のほとんどは植物由来のものですが、動物由来のものもあります。こうした製品は天然の成分なので、使っても安全だと考える人もいます。しかし、自然にあるものだからといって、安全とは限りません。たとえば、毒ニンジンのような強力な毒の多くは植物由来ですし、ヘビ毒は動物由来です。承認された薬であろうと栄養補助食品であろうと体に影響を及ぼすほぼすべての物質は、望ましい効果と望ましくない効果(副作用)の両方を併せもっています。 栄養補助食品の有効性を支持する証拠の量と質には、著しいばらつきがあります。一部の製品については、有効性を支持する、説得力をもった証拠が示されています。しかし大半は、求める情報が得られるように設計された科学的な研究がありません。中には、有効性を示唆する証拠は個人の使用例の報告や動物実験しかない製品もあります。 副作用の例として、強力な作用を持つ合成薬を添加させた製品の存在で、国内で4人の死亡事故を起こした中国製痩身用製品のニトロソフェンフルラミンは記憶に新しいところです。

薬との相互作用
特に病気を有する場合には、病気への悪影響や同時に服用している処方薬や市販薬との相互作用にも注意が必要です。薬の効果を増強するもの、低下させるもの、さらには副作用を引き起こすものもあります。天然のハーブで、抗うつ剤としてアメリカで人気のあるセイヨウオトギリソウなどは有名です。

注意点
では、利用する際にはどのような点に注意すればよいのでしょうか?まず、利用者個人がその効果、安全性を自ら判定(評価)しなければなりません。安全性を第1に考え、効果が無かったり、少しでも体調がおかしいなと思ったら、直ちにやめることが必要です。また、価格もさまざまで、効果や安全性がはっきりしない以上、一度に大量に購入するのは控えたいものです。