ME&YOU診察室のコーナー4月号より

厚生会クリニックにおける運動療法の実践

週2回の運動教室を行い病後の体力回復や健康維持に効果

特定・特別医療法人 福島厚生会 厚生会クリニック
運動指導員 小泉 幸雄


 人は誰でも健康でありたいと思うものです。年齢が進むにつれ意識して健康に気をつけるようになります。そのためには食生活に注意したり、ストレスをためないようにしたり、休養をとったり、運動したりしています。運動は健康な体づくり、健康の維持・増進、病気の予防のために重要な働きをしています。

高齢化社会における運動の必要性

 病気になったりするとほとんどの人は気弱になり、体を動かすことを少なくしがちです。手術などをして一週間も寝たきりになると歩行さえおぼつかなくなることもあります。中・高年になってくると運動不足を感じながらそのままになってしまい、それが原因でストレスを感じる人さえ出てきます。  一般的に、運動不足になると、虚血性心疾患、高血圧症、脳血管疾患、肥満、高脂血症、糖尿病、痛風、結腸がんなどの生活習慣病にかかるおそれが出てくることが分かってきました。これらを防ぐために運動が必要なのです。

運動の効能

 運動はこれまで整形手術後の機能回復、脳卒中後の機能回復、運動選手の肘や肩などの手術後の機能回復のための一つの完成された治療、学問になってきています。最近では心臓手術後のリハビリテーションが盛んになってきているそうですし、循環あるいはエネルギーの代謝、インスリンの感受性を高める働きも認められるようになってきたそうです。また自律神経の働き、抹消循環の改善にも効果 が得られていると言われています。運動によって免疫機能があがるのではないか、動脈硬化の予防ができるのではないかとさえ言われるようになってきたそうです。

有酸素性運動(エアロビックエクササイズ)

 生活習慣病の予防に効果的な運動として有酸素性運動という名前が最近よく聞かれるようになりました。有酸素性運動とは運動の一つの分け方による呼び名です。呼吸した空気の中から酸素を取り入れながらある程度長い時間続けられる運動のことを言います。これに対して無酸素性運動というものもあります。呼吸しただけでは酸素が足りなくなるような力を急激に出す運動のこと言います。 有酸素性運動には代表的なウォーキングやジョギング、また水中運動やエアロビックダンスなどもそうです。この有酸素性運動で体の中に、エネルギーを消費しながら、さまざまな負荷に耐えうる仕組みをつくり健康な体を維持しようとするわけです。

厚生会クリニックの運動教室

厚生会クリニックでは、4年前から週2回運動教室を実施しています。第一病院やクリニックの患者さんで、お医者さんから運動を勧められた方を対象に病後の回復、健康維持のために開設しています。ストレッチングや補強運動(軽い筋力アップのための運動)を中心に約80分間、呼吸をしながら体を動かしています。  事前、事後に血圧と心拍数を測定し、年に二回体力テストを実施していますが、その結果 から病後の改善が見られ体力も回復してきていることが分かりました。何よりも参加者が喜んでくれていることが教室継続の原動力になっています。