ME&YOU診察室のコーナー1月号より

糖尿病の食事

7つのポイントを守れば家族みんなの”健康食”に直結

特別医療法人福島厚生会 福島第一病院 栄養管理科 主任 菅野 史絵

糖尿病は怖い病気!

糖尿病は血液中の糖分(血糖)が高くなりすぎ、全身の血管や神経にダメージを及ぼす病気です。初めのうちは、目立った症状はありませんが、血糖が高い症状が続くと網膜症や白内障などの目の病気や腎臓病、神経障害、動脈硬化などの合併症を起こします。さらに進行すると、視力の低下や足が壊疸になったり、脳卒中や心臓病などの生命に関わる問題を引き起こします。糖尿病が怖いと言われるのは、こうした合併症の原因になるからです。

糖尿病になるのはどんな人?

糖尿病の原因としては、過栄養があげられますが、その基盤としては遺伝的体質があります。糖尿病になりやすい体質の人が過食、まとめ食い、脂肪の多い食事をして、肥満などが加わると、発病したり、症状が進行したりします。

予防するには?

まず生活習慣の調整が大切です。ポイントとしては、規則正しい生活、適度な運動がありますが、何よりも体重のコントロールと食生活の改善が中心となります。ただ食事量を減らすのではなく、栄養のバランスをとりながら、食べ方と量に注意して、少しずつ体重をコントロールしていきましょう。

糖尿病を予防する食事の7つのポイント

1.1日3食たべましょう
 食事を抜いた後やまとめ食いをすると血糖値が急に上がり、体の中でこれを下げようとインシュリンが大量分泌されることになります。この繰り返しがインシュリンを効きにくくするので、3食たべることが大事です。

2.主食は御飯がおすすめ!
 御飯だけが血糖値を上げるわけではありません。むしろ、パンや麺類の場合の方が、バター・ジャム・油・砂糖などを一緒に摂るので、血糖値を上げる原因となるのです。御飯が基本です。ただし、減らし過ぎておかずを食べ過ぎたり、間食が増えることに御注意下さい。成人では毎食御飯を150g(御飯茶碗軽く1杯)がおすすめです。

3.副食は1食に1皿に!
  主食より、おかずを多く食べている人が時に見受けられます。副食(魚・肉・卵・豆腐等)は1食1皿にして、種類を毎食変えて偏らないようにして下さい。主食と一緒に摂ることでインシュリンの分泌が高まり、体内のタンパク質の合成も促進されます。

4.毎食野菜を必ず摂りましょう
  毎食野菜は、生なら両手に1杯程度、火を通したものなら、片手に1杯を目安に摂りましょう。そしてこの半量は、緑黄色野菜で摂るように心掛けて下さい。野菜に含まれる食物繊維は、食後、血糖値が急激に上がるのを抑えてくれます。 また、海藻・きのこ類も同様の働きをしてくれますので、毎日小鉢1杯分は摂りましょう。しかし、じゃがいも、薩摩芋、里芋などの芋類や南瓜、蓮根は糖質の多い野菜ですので、おかずに加える時は主食の量を加減して下さい。

5.油を使う料理は1日2品に!
 
油は大さじ1杯約80kcalと高カロリーです。油料理(揚げ物・炒め物・サラダ等)の数を抑えて、摂り過ぎを防ぎましょう。

6.牛乳・果物は摂り過ぎないように!
 
一見軽そうでも、カロリーは決して低くありません。食事と一緒に摂るより、間食として摂ったほうが血糖値が上がりにくくなります。1日に牛乳180ml、果物なら両手の親指、人指し指同士をくっつけて出来た円に入る大きさが目安となります。

7.嗜好品はルールを決めましょう
 
アルコール類やお菓子で、時にカロリーを摂り過ぎる事があります。「お菓子は日1回」「ビールは350ml」など御自分のルールを決めましょう。

まとめ

  日頃の生活習慣のうち、食生活の影響は大きいものです。毎日の食事をチェックして、健康を維持していきましょう。糖尿病を予防する食事は、特別な食事でも、単に量が少ない食事でもありません。また、生活習慣病を予防するために、7つのポイントを心掛けて下さい。そして、御家族と一緒に食事を楽しんで健康な生活をお送り下さい。