ME&YOU診察室のコーナー12月号より

高脂血症を防ぎましょう!

生活習慣病の原因・・・食生活の改善が大切です。

特別医療法人福島厚生会 福島第一病院 栄養管理科 主任 菅野 史絵

高脂血症って何?

 コレステロールや中性脂肪など血液中の脂質成分が高くなる状態をいいます。脂質は体を作る材料やエネルギーとなる大切な栄養素ですが、余分な脂質は、血管の壁に溜まり血管を詰まらせたり傷つけたりし、血液の流れを悪くして、生活習慣病の原因となり、心筋梗塞や脳梗塞、狭心症などを起こします。

どうして高脂血症になるの?

 肥満、食べ過ぎ、運動不足、長期の飲酒、遺伝的な体質が原因としてあげられます。女性は更年期以降ホルモンの分泌が変化し、コレステロールが増えやすいので気をつけましょう。

高脂血症は、どんな人がなりやすいの?

 コレステロールはバター、生クリーム、ラードといった動物性脂肪や卵、肉類等の食品に多く含まれています。また、果物や菓子類や砂糖に含まれる糖分やアルコールの摂り過ぎは中性脂肪を増やすので普段からの注意が必要です。

高脂血症を防ぐ食事のポイント

1.カロリーを適正に!
 1日の食事カロリーを適正にすることが大切です。一般に高脂血症の人は食べ過ぎが多いので、特に肥満している人は注意して下さい。 1日に必要なカロリーの計算方法は? <身長(m)×身長(m)×22>×25〜30kcalと計算出来ます。例えば、身長160cmの人の場合は、 1.6×1.6×22×30kcal=1700kcalが目安となります。

2.油料理は1日2品まで

 脂肪のカロリーは、動物性(バター、肉脂身)も植物性(マーガリン、サラダ油、ドレッシング)も1g当たり9kcalと高カロリーです。 従って毎日の食生活では、和食の食事を心がけ、 茹でる、網焼き、蒸すなどで脂肪の少なくなる料理法にしましょう。料理に使う油も1日大さじ1〜2杯に加減して下さい。できれば、油料理は1日1〜2品に止めるのが良いでしょう。

3.肉より魚や大豆製品を多くとりましょう!
 肉や乳製品(牛乳、生クリーム、チーズ)に多く含まれる飽和脂肪酸は、一般にコレステロール値を上昇させ、魚(まぐろ、さけ等)大豆製品(納豆、豆腐、凍り豆腐等)に多く含まれる不飽和脂肪酸は減少させる効果があります。特に、青背魚(いわし、さば、さんま、あじ)に含まれるEPAやDHAは、コレステロールや中性脂肪を下げる作用があるのでお勧めです。調理のポイントは魚の油を逃がさないこと。刺身やマリネ、汁ごと食べる煮物や汁物、粉をまぶして魚の油を閉じこめたムニエルや揚げ物が良いでしょう。焼くなら網焼きよりフライパン焼きが効果的です。魚の油は食物繊維と一緒にとるとコレステロールを下げる効果が高まるといわれています。緑黄色野菜や海藻類と一緒にとることを心がけましょう。

4.コレステロールの多い食品に注意!
 1日のコレステロール量を300mg以下、1回の食事では140mg以下にしたいものです。コレステロール含量の多いものは、卵(Mサイズ1個)260mg、鶏レバー(40g)148mg、タラコ(1腹)221mg、うなぎ(100g)230mg、霜降り牛肉(100g)87mgですので、計算してみて下さい。

5.食物繊維の多い野菜・海藻・きのこ・こんにゃく類は心強い味方です。
 食物繊維には、レステロール吸収を抑えたり、排泄を促す働きがあります。また、歯ごたえのあるものも多く、早食い防止、水分を吸収し満腹感も得られます。ビタミンA・C・Eの多い野菜はコレステロールの酸化を抑える働きがあります。このため、緑黄色野菜と淡色野菜をとり混ぜて1日450g以上、1食に150g以上とりましょう。150gの目安量は生野菜なら両手1杯、お浸しなら片手1杯です。その他に1日1回海藻・きのこ・こんにゃく類を小鉢1杯分とるのを心がけて下さい。

6.アルコールやジュースにも注意!

 アルコール、菓子、ジュース、果物をとりすぎると、余った糖質は中性脂肪として体に蓄積され肥満の原因となり、中性脂肪の増加に繋がります。アルコールは、1日に清酒1合、ビール中瓶1本、果物は1日1個程度としましょう。

まとめ

これからも、少し食生活を見つめ直して、心身共に健康で快適な生活をスタートさせましょう。