2015.1月号より

『 インフルエンザ 』

社会医療法人福島厚生会
理事長  星野 俊一


 日本では毎年11月〜翌年3月にかけてインフルエンザが流行するが、今年も流行が懸念される状況です。インフルエンザはインフルエンザウイルスによって引き起される感染症で、2つのA型(香港型・ソ連型)とB型インフルエンザと3つの型のインフルエンザが流行し、これらをまとめて季節型インフルエンザと呼んでいる。
 日本では毎年のように季節型インフルエンザが流行し、数千人が死亡している。亡くなる人の大半が高齢者で直接の死亡原因の多くは肺炎。
 2009年春頃からそれに加えて新型インフルエンザが流行し世界中に広がった。季節型インフルエンザは主に冬場に流行するが、新型インフルエンザは夏場にも流行している。殆どの人が新型インフルエンザの免疫を持たないので、感染が拡大し世界的な流行「パンデミック」を起こし大きな健康被害をもたらした。
 インフルエンザの検査
 インフルエンザ迅速検査キットが普及しているので、すぐに結果がわかるようになった。鼻腔や咽頭粘液を採取して、検査キットで検査する。A型かB型かもこれで判別できる。しかし検査結果が陰性だとしても、初期には陰性になることもあるので要注意。新型インフルエンザでは季節型インフルエンザに比べると発症から陽性反応が出るまで時間が長い傾向がある。
 インフルエンザと風邪との違い
 @発熱
 インフルエンザでは体温は38度以上の急な発熱がみられる。風邪よりも熱が高いのが特徴。子供では熱性けいれんを伴うこともある。
 A症状
 風邪では咳、鼻水、のどの痛みなどが主な症状。インフルエンザは風邪症状に加え、関節痛、筋肉痛、倦怠感などを伴う。
 B合併症
 インフルエンザでは気管支炎、肺炎など合併症を起こしやすい。特に高齢者や呼吸器、心臓に持病を持つ人、乳幼児、妊娠中の人では合併症で肺炎を起こしやすいので要注意。
 インフルエンザの予防対策
 最大の予防法は流行前にインフルエンザワクチンの接種を受ける事。ワクチン接種でインフルエンザに感染しにくくなる。仕事や学校などでどうしても休めないこともあるが、疑わしい症状があれば早めに受診、治療することが大切。誰かにうつしてしまう危険性を理解して。
 日常生活における予防法
 インフルエンザ流行期には人混みを避け、外出時にはマスクを着用する。帰宅時には「手洗い」と「うがい」を習慣づける。暴飲、暴食は避け、栄養と休養を十分取るよう心掛ける。室内では加湿と換気に気をつける。
 また感染を広げないために、感染の可能性のある人は咳やくしゃみをおさえた手、鼻をかんだ手は直ちに洗うことを心がける。咳やくしゃみをしている時はマスクを着用する。マスクを着用していない場合はハンカチやティッシュなどで口と鼻を押さえ、他人から顔を背けて1メートル以上離れる咳エチケットも大切。
 インフルエンザの治療
 インフルエンザウイルスの増殖を抑える抗インフルエンザウイルス薬にて治療する。早めの治療が重要。
 一般的にインフルエンザウイルスは発症前日から発症後3〜7日間は鼻やのどから排出されるといわれている。少なくとも咳やくしゃみが続いている場合にはマスクを着用するなど周りの人にうつさない配慮が必要。原則として学校保健安全法では発症後5日を経過し、解熱した後2日を経過するまでを出席停止期間としている。