2014.7月号より

『 中高年の肥満 』

社会医療法人福島厚生会
理事長  星野 俊一


リンゴ型肥満と西洋梨型肥満
肥満は容姿からリンゴ型と西洋梨型に分けられる。腹部が出っ張るリンゴ型肥満(上半身型)は内臓に脂肪が蓄積しているタイプ、お尻や太ももが大きい西洋梨型(下半身型)に比べコレステロール、高血圧、心臓病などの生活習慣病の発生率が高い(表1)

内臓脂肪を確実に診断するにはCTスキャンがゴールドスタンダード。臍レベルの横断面(図1)で内臓脂肪面積が100?以上あれば内臓脂肪型肥満と診断される。大相撲力士の多くは太っているが、激しい稽古の結果の皮下脂肪蓄積であり、内臓脂肪の蓄積は少い。また一般の肥満者に較べ血糖、コレステロール、血圧などに異常値を示すものは少ない。
メタボの肥満度
メタボ検査ではウエスト周囲径で男性85p以上、女性90p以上で腹部肥満とされる。
BMIによる肥満度の判定基準(表2)は、25〜30肥満1度、30〜35肥満2度、35〜40肥満3度、40以上肥満4度となる。日本人の肥満の多くは肥満度1度が多く、欧米人のような高度肥満は2〜3%で多くない。最近人間ドック協会は、やや甘くなった新基準を発表し話題となっている。

中高年の小太り
中高年においては小太り程度であっても健康を害する頻度は決して少なくはない。糖尿病、高血圧、高コレステロールなどに注意を要する。20歳頃の体重、体脂肪率の10%を上回らない健康管理の配慮が必要だ。
小太り予防の原則は日常の食生活で、摂取エネルギー量が消費エネルギー量を上回る事がないよう気配りが必要。内臓脂肪は運動によるカロリー消費に反応しやすいので、有酸素運動がおすすめ。健康のための運動の基本は歩くこと。姿勢を正して颯爽と歩けばエネルギーがたくさん消費される。
食欲調節や栄養素の吸収を増進する等と称するサプリメントが多くみられるが、現時点ではいわゆる「痩せ薬」と称するサプリメントについては副作用の強いものもあり、慎重な対応が必要のようだ。