2013.11月号より

『 福島県民の健康課題 』

社会医療法人福島厚生会
理事長  星野 俊一


2012年の日本人の「平均寿命」は男女とも前年より延び、女性は86・41歳で世界一、男性79・94歳世界五位と、世界に冠たる長寿国となった。しかし一方高齢社会が進行し、より手厚い介護や世話を必要とする人達が増加している現実がある。平均寿命の延長は目出たい事ではあるが、寝たきりや重度の障害者とならず、自立した日常生活を営む事ができる「健康寿命」を延ばす事は重要なテーマである。

健康寿命(表1)
福島県民の2012年の「健康寿命」は男性69・97歳、日常生活に制限のある期間は8.95年、女性の「健康寿命」は74・09歳、日常生活に制限のある期間は12・09年。表1に示す如く日常生活に制限のある期間は、全国1位の県と比べて男性で一年、女性では約二年長いのが現状。この期間をいかにして短縮するかが課題であろう。

肥満と生活習慣の状況(表2)

@肥満者
福島県民男性の肥満者は40.3%、全国平均は31.1%なので太めの男性が多いと云える。
A野菜摂取量
1日の野菜摂取量は男性350g、女性318gといずれも全国平均を上回っており、ヘルシーな食事の傾向が伺われる。
B食塩摂取量
食塩摂取量は1日男性13.0g、女性11.0gといずれも全国平均をかなりオーバーしている。食塩摂取過多は血圧上昇を招き、生活習慣病特に脳血管疾患、心疾患の発症原因となるので要注意。平成22年の年齢調整死亡率(年齢構成の異なる地域間での死亡率を調整したもので、より正確な死亡率の実体を表している)によると、福島県は急性心筋梗塞による死亡率は男性女性とも全国ワースト1であり、脳梗塞による死亡率も女性では全国ワースト1であった。この現況は早急に改善しなければならない。自分達の生活習慣および健康管理の見直しが喫緊の課題と考える。
C歩数
歩数は男性7385歩、女性6417歩と全国平均を上回っている。
Dタバコ
習慣的に喫煙している男性は20歳以上で40.4%と全国平均を上回っている。生活習慣病の予防の観点から過剰な食塩摂取量と同様好ましくない傾向である。

 高齢社会に於いて健康的な自立した人生をエンジョイする為には、単に病気の治療のみでなく日常生活に於いて、自身の生活習慣を見直し、自己の健康づくりの為に必要な努力をする事が重要であろう。その際、行政面からの若干のテコ入れも必要かと考える。