2012.8月号より

『 健康寿命を延ばそう 』

社会医療法人福島厚生会
理事長  星野 俊一


 健康寿命とは

 健 康寿命は世界保健機関(WHO) が2000年に提唱したもの。介護を受けたり、病気で寝たきりになったりしないで、自立して健康に生活できる期間を指す。今年6月厚生労働省が初めて日本人の健康寿命を発表した。2010年の健康寿命は男性70・4歳、女性73・6歳。都道府県別では男性は愛知県71・7歳、女性では静岡県75・3歳がトップ。最短は男性が青森県69・0歳、女性は滋賀県72・4歳。福島県は男性70・0歳で東京に次ぎ 34 位、女性は74・1歳で 16 位。

 平均寿命(簡易生命表 ) との差

 健康寿命は平均寿命より男性で9

・2年、女性12・8年も短い。 この期間当事者 、 家族にとっては極めて不満足、重い負担を強いられているのが現状。

 スマート ライフ プロジェクト

 厚生労働省は、より多くの国民の生活習慣を改善し、健康寿命を延ばすことを目的としてスマート ライフ プロジェクトを開始した。スマートは「形がいい」の他に「賢い」という意味もあり「すこやかな生活習 慣 」 をスマートライフと表現した 。 世界有数の長寿国となった日本が、今後目指すべき方向は、単なる長寿ではなく、日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる健康寿命を延ばすことに方向転換したもの。厚生労働省は、政策の重点を予防へと移し、国民の健康寿命を延ばすため平成 20 年度から実施して来た「すこやか生活習慣運動」を更に発展させるため、幅広く企業連携を主体とした取組みを開始した。

 生活習慣病の予防

 @がんの検診率のアップ  75 歳未満 のがんの死亡率は現状 ( 平成 22 年 ) 一〇万人当り84・3人を平成 27 年には73・9人に減らす。胃がん、肺がん、大腸がんの検診受診率を現行 40 %より 50 %に引き上げる。

 A高血圧の改善 収縮期血圧の平均 値を下げる 。 現在男性は平均 138 mmHg 、女性134 mmHg を平成 34 年までに4 mmHg 下げる。これにより脳卒中、心筋梗塞を5〜 10 %予防できると推計される。

 B脂質異常症の減少 総コレステロ ール240 mg/ ? 以上の者の割合 19 %、 悪玉コレステロール 60 以上の者の割合 10 %を各々 14 %、8%に減らす。

 Cメタボリックシンドロームの減少 メタボリックシンドローム該当者 及び予備軍は平成 20 年1400万 、 平成 27 年度までに 25 %減少させる。

 D糖尿病を減らす 血糖コントロール不良者の割合 1.2 %を平成 34 年度までに 1.0 %に減らす。年間腎透析導入患者16,271人を15,000人に減らす。

 E肥満・やせの減少  20 〜 60 歳の肥満男性 31 %、女性 22 %をそれぞれ 28 %、 19 %に減らす。 20 歳代女性のや せの者の割合 29 % を 20 % に減らす 。

 F食塩摂取量を減らす 平成 22 年10・6gを平成 34 年度までに8gに減らす。

 G野菜と果物の摂取量の増加 野菜摂取量の平均値282gを350gに増す。果物摂取量100g未満の者の割合 61 %を 30 %に増やす。

 H運動習慣者の割合を増やす 運動 習慣者の割合を 64 歳未満男性 26 % 、 女性 23 %をそれぞれ 36 %、 33 %に増す。 65 歳以上男性 48 %、女性 38 %をそれぞれ 58 %、 48 %に増す。

 I日常生活における歩数の増加 現状 64 歳未満男性7841歩、女性6883歩をそれぞれ9000歩、8500歩に増やす。 64 歳以上では男性5628歩、女性4584歩をそれぞれ7000歩、6000歩に増やし、歩数の増加をはかる。

 健康寿命を延ばすも短くするのもあなた次第という結論のようだ。さてあなたの選択肢は?