2011.2月号より

『 LOH症候群 』

社会医療法人福島厚生会
理事長  星野 俊一


謎 の不元気症候群としてNHK 「 た めしてがってん」に登場したこの症候群は、男性の更年期症候群のことであり、LOH(ロー)症候群と呼ばれている。以前は男性の疲労とかストレスによる身体不調と誤解されて来た。

 更年期障害は女性だけでない

 更年期障害は女性だけでなく、男性にも症状が現れる。症状も女性と似ていて、めまい・疲労感・ほてりなどだが、男性ホルモンの減少は徐

々に起るので、更年期障害と気付かないで進行することが多い。女性では女性ホルモンの減少は急激に起るので症状が顕著で自覚されることが多い。特に男性の更年期障害では性機能に関わりED ( 勃起不全 ) 、ひ げが薄くなったりすることが特徴 。 また気持ちが沈んだり、精神的に不安になったりもする。

 LOH症候群の実例

 NHK「ためしてがってん」に登場した症例@ 44 歳男性は不眠、抑うつ、肩こり等々の症状で病院で睡眠薬や抗うつ剤を処方されていた。しかし、症状はいっこうに改善しなかった。また症例A 73 歳男性は衰弱、筋肉痛、頭痛等々で5分歩くのも困難なほどに筋力が衰えてしまった。がんや脳血管障害を疑い様々な検査を受けたが結局原因はわからず、症状は悪化するばかりであった。実はこの2人の体調不良の原因は男性ホルモンの減少と判明した。2人ともLOH症候群の治療を始めると症状はみるみる改善した。

 元凶は男性ホルモン

 男性ホルモンは 30 歳頃から徐々に減少が始まるが、その程度は個人差が大きい。男性ホルモンの代表は主に 精巣で作られるテストステロンで 、 体の中で様々な働きをしている。テストステロンが低下すると性機能や筋力低下などに影響するばかりでなく、脳の認知機能にも関与し認知機能低下、抑うつなどの症状も起してくる。またテストステロンが減少すると内臓脂肪がたまりメタボの原因にもなる。

 男性ホルモンの減少は加齢以外の要因としてストレスがある。脳の中でストレスホルモンが分泌されると男性ホルモンの分泌が抑制されることがわかっている。

 LOH症候群チェックシート

 札幌医科大学泌尿器科では次のようなLOH症候群チェックシートを発表している。自分のLOH症候群の重症等をチェックしては如何?

 (表LOH症候群)

 LOH症候群対策

  男性更年期を予防、軽減するには何よりもストレス解消に努めることが大切。趣味やスポーツに打込むなど、自分の好きな方法でストレス解消を図る。日常生活に運動を取り入れるのも効果的である。特に下半身も鍛えると自律神経や内分泌機能が活発になる。ウォーキングやサイクリングなど積極的に取り入れるのは効果的。またヒーリングミュージックなど様々な癒し音楽を活用し脳のアルファ派増加させるのもよい。LOH症候群チェックシートで重症の場合は専門医にコンサルトし、テストステロン 補充療法として注射や飲み薬等を受ける事が効果的である 。