2009.10月号より

『 男の活力 』

社会医療法人福島厚生会
理事長  星野 俊一


儲ける男は男性ホルモンが多い

 金融の世界は刻刻相場が変る。その中で常に利益を上げなければならないのが株式トレーダー。恐らく超一流の人のみが生き残っていく競争社会では男性ホルモンが決め手となっている。米国科学アカデミー紀要に興味ある研究結果が発表された。ロンドンのシティーで働く男性トレーダー 17 人を対象に8営業日の午前 11 時と午後4時連続でテストステロン(男性ホルモン)を測定し、各営業日の利益と損失との関係を分析したところ、通常以上の利益を上げた日はテストステロンが大幅に高かったことがわかった。一方株価が下落する月ではコーチゾン(ストレスにより分泌されるホルモン)が上昇する傾向にあることもわかった。

 株式トレーダーは大きな取引のため強烈なプレッシャーのもとで働いており、迅速な決断の結果が市場全体に大きな影響を与えている。男性ホルモンをきっかけにもたらされた成功は、更なる男性ホルモンの分泌を促し次の成功につながる。これは ウィナーズ ・ エフェクトと呼ばれ 、 自信と冒険心が増し、勝利の機会を高める現象である。

 テストステロンの働き

 テストステロンは男として精子を作る能力を高め、男らしい筋肉質の体、丈夫な骨格をつくるのに関連する他に、闘争意欲を掻き立て、勝負に ムキになってこだわる作用もある 。 社 会生活においても勝負を勝ち続け 、 出世・成功街道を幕進する人ほどテストステロンの分泌が多い。動物の世界でもオスのボスは仲間を蹴散らし征服欲を満足する因子にもなっている。また時には理性を吹き飛ばし暴力的になるのもテストステロンの影 響であり 、 顰蹙を買う場面もある 。

 右手薬指は男の活力の指標

 指の長さは胎生期に浴びた性ホルモンの量によって決まるということは今や一般的知られている事実。胎児時代にお母さんのお腹の中でエストロゲン(女性ホルモン)を多く浴び ると人差し指が薬指より長くなる。 逆 にテストステロン ( 男性ホルモン ) を多く浴びると薬指の方が人差し指より長くなる。ケンブリッジ大学のデータによると、ロンドンのシティーに勤める 44 人の男性トレーダーを調べたところ、薬指の長いグループは短いグループに比べ、一人平均7800万円多く利益を出している。薬指の長い人は脳の数学的思考を司る部位が、人差し指の長い人は言語的思考を司る部位がより発達しているともいわれている。

 男性ホルモンを強化する食品

 男性ホルモンを強化する食品はプロテインスコアの高い食品。プロテインスコアとは蛋白質の優劣を点数化したもので、この優劣は必須アミノ酸の量とバランスで決まる。必須アミノ酸の比率が人間の体の組成に近い程良質といえる。プロテインスコアのベスト 10 は卵、シジミ、サンマ、イワシ、豚肉、カジキ、アジ、鶏肉、イカ、ソバの順。蛋白質を肉だけに頼っては、脂肪が多くなり大腸関連の病気にかかりやすくなる。

 ま たアボガド 、 アスタキサンチン 、 ニンニク、松樹皮エキス、ウコンなど南の温かい地方でとれる植物がある。サプリメントとしてはマカ、トンカットアリ、ソフォンなどが男性ホルモンを高めるといわれている。

 男の活力いつまでも

 失われた男性ホルモンの補充療法があるがまだまだの段階。かえって精巣が萎縮したり、前立腺の肥大を起す可能性もある。それより自然に戻る発想は如何か。脂肪を落とし、筋肉を育て、男性ホルモンを強化するには質のよい蛋白質を十分摂り、炭水化物の過剰摂取に気をつけて、血糖値を正常に保つことが肝腎で、運 動を習慣づけることが基本である。