2009.2月号より

『 血液ドロドロ 』

社会医療法人福島厚生会
理事長  星野 俊一


血液ドロドロとは

 血液は酸素や二酸化炭素の運搬、必要な栄養素の供給や老廃物の排出などの役割を持っています。コレステロールや中性脂肪が増え過ぎると赤血球、白血球、血小板などの成分が変化して固まったり、くっつき合ったりする現象が起ります。血球が毛細血管を流れるときにはその形を変形してスルスルと流れるが、変形能が悪くなると血液の流れが悪くなってしまいます。

 血液ドロドロの原因

 動物性脂肪や甘いものの食べ過ぎが血液ドロドロになる原因として挙げられます。これは生活習慣病、メタボリック症候群と密接に関連します。内臓脂肪型肥満(お腹がポッコリ 膨れるタイプ ) の人は要注意です 。 肝臓に中性脂肪が蓄る脂肪肝は超音波検査で、内臓脂肪の正確な測定はCT検査で簡単に わかります 。

 高脂血症とは

 コレステロールは細胞の主要成分で、ホルモンや胆汁酸などの材料 として重要です 。 コレステロール 、 中性脂肪は肝臓から血液中に放出されLDL(悪玉コレステロール)によって体内の細胞に運ばれ、余った分はHDL(善玉コレステロール)によって回収され肝臓に戻る。糖質が不足すると中性脂肪がエネルギー源として使われるが、余った分は皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられる。血中に中性脂肪が増えると、それに反比例してHDL(善玉)が減少します。脂質はからだにとって大切であるが、コレステロールや中性脂肪が増え過ぎると高脂血症となり、血液ドロドロの原因となるばかりでなく動脈硬化の原因となります。

 動脈硬化はなぜ起る

 動脈の壁は3層構造をしている。その内側の層(内膜)に脂質や細胞などが沈着すると血管内腔が狭くなり、硬くなってきます。ついには血液 の流れがストップしてしまいます 。 心筋梗塞や脳梗塞は心臓や脳への血液の流れがストップするために起ります。動脈硬化は加齢による老化現象の一つであるが、高脂血症や高血糖が続くと動脈硬化の進行を促進します。動脈硬化は自覚症状が無いので要注意です。健康診断で指摘された時にはかなり進行している場合が多いようです。日本人の死亡原因の中で動脈硬化を原因とする心筋梗塞や脳卒中はがんに次ぐ多さです。アンチエイ ジングドックや健診で血管年齢 ( 動 脈硬化度)を調べることが予防につながります。動脈硬化の進行を止め、動脈を若々しく保つことは、生涯現役を可能とするポイントです。

 血液ドロドロ・血管年齢の測定

 アンチエイジング ( 抗加齢 ) 対策として血液ドロドロは簡単に測定でき る 。 5 ml 採血し 、「 エ ムシーファン HR 300 」という器械で測定する。血液ドロドロの状態か、サラサラ流れる かの状態は目視にて観察できます 。 また血管年齢は「フォルム PWV / ABI 」で測定します。手や足の血流状態、動脈硬化度、血管年齢が 10 分前後で測定可能です。

 人間ドックや健康診断は病気の発見に重点を置く検査システムで早期発見、早期治療に力点をおく検査です。アンチエイジングドックはその時点での加齢による身体環境を検査し、加齢による老化現象対策を立てることに力点をおいています。

 食改善で血液サラサラに

 東京女子医大栗原先生御推薦の食事法は「おさかなすきやね」です。お=お茶、さ=さかな(特に背の青い魚)、か=海藻、な=納豆、す=酢(クエン酸が豊富な黒酢)、き=きのこ(シイタケ等)、や=野菜、(各種ビタミン、ミネラル、食物繊維)、ね=ねぎ。大事なことは続けることがポイントです。